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C6理論6-1.肌によい部屋

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健康な肌を取り戻すため、第一章でスキンケアの基礎を眺めた後、まずは根本的な原因であるストレスを取り除き(第二章)、適切な商品と成分を選び(第三章)、栄養成分の流れを作り(第四章)、肌の上の共生社会を再構築しました(第五章)。

 

この共生社会こそがバリア層と呼ばれているもの。一時的な高分子保湿成分ではなく、皮膚細胞と常在菌が連携し、常に更新される最強のバリア。それを手に入れるまでを見てきました。

 

これでスキンケアは終わりでしょうか。いえ、私たちの悩みは肌トラブルそのものではなく、自分を思うように発揮できなかったこと。

 

肌を健康な状態に戻し、力いっぱい本来の自分を表現したい。

 

それがスキンケアの目的。

 

肌が「よくなってる。」と感じた時、じわりと力が湧き出てくる。

 

その時やっとスタート地点に立てる。そこはいつも自分の部屋です。

 

取り戻した力を維持するために、部屋の空間づくりも楽しもう。

 

そうだ、力がよみがえった同僚のために、職場空間も整えておこう。

 

ついでに都市空間も。どうせなら、みらいのために、地球空間まで。

 

第六章はスキンケアの仕上げ。空間づくりです。

 

 

第六章.肌によい空間をつくる

 

6-1.肌によい部屋

 

気持ちのよい空間としてすぐに思いつくのは、広々としたさわやかな森の風景です。

 


(九重タデ原湿原登山口)

 

森林浴はなぜ気持ちがいいのでしょうか。マイナスイオンやフィトンチッドといったメカニズムも注目されていますが、私はここでも基本に立ち戻ろうと思います。私たちは心地よさを五感で判断しています。

 

触覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚

 

空間の場合「味覚」は除いた方が妥当ですので、「知覚」と置き換えたいと思います。知覚とは、得られた感覚を統合し脳内で状況を把握することです。

これら空間用の五感で感じる対象は次のとおりです。

 

 

この5つを整えれば、気持ちのよい空間が手に入るはずです。もちろん一つ一つ詳しく見ればそれなりに複雑ですが、5つと考えると理解しやすそうです。

 

私たちは対象を理解し、先を予測することで生きていますので、理解できなくなった時、ストレスを感じます。肌荒れや鼻炎は、測定対象を理解できなくなった状態と言えます。暗闇や暴力団は、その暗さや暴力が怖いのではなく、先を予測できないから怖く感じます。予測できれば、ストレスは小さくなります(愛の数式)。

 

肌荒れはまさに肌だけの問題ではなく、生きるための術を失っている状態と言えそうです。

 

5つの測定対象それぞれにおいて問題視される代表的な不快条件と、それらの対策について簡単に整理していきたいと思います。すべての対策を挙げると逆に対策になりにくいので、ここではまず取り組むべきイチオシ対策を紹介していきます。

 

 

 

【空気】 – 寝室の換気

 

空気質は室内空間で最も重要視されるため、各国はそれぞれ「室内空気質ガイドライン(Guidelines for indoor air quality)」を策定しています。取り組みが始まったのは1970年代から。ここに蓄積された情報に比べれば、マイナスイオンやフィトンチッドの効果は+αにすぎません。建築業界の専門家だけでなく、もっと一般に知られるべき内容ばかりです。

 

空気は酸素、窒素、水蒸気、二酸化炭素、アンモニアなど臭気成分、揮発性有機成分(VOC),アルデヒド類、エンドトキシンなどのガス成分に加え、チリ、ホコリ、花粉、PM、ダニ、胞子といったアレルゲンが浮遊しています。これらの中で私たちを特に不快にしている不快成分と発生元、それによる悪影響、そして快適さを保つために守るべき基準値をガイドラインから拾い上げてみました。

 

 

例えば二酸化炭素濃度が2500 mg/mを越えると眠くなるのですが、あまり一般には知られていません。ところが締め切った部屋で大勢で会議をすると3000 mg/mを越えることは珍しくないのです。私たちが授業中に眠くなっていたのは自分の理解力のなさでも、先生の授業の退屈さでもなく、二酸化炭素が原因だったのかもしれません。ここ10年ほどでようやく教室の二酸化炭素濃度を測定する学校が現れ始めています。

 

不快成分の除去については、空気清浄機、高機能掃除機、除湿器と多くの対策があり、どれも有効ですが、ここでは特に「換気」をお勧めしたいと思います。ほとんどの不快成分は換気によって大幅に改善できるからです。森林では常に換気されているわけですから、空気質が気持ちよくなるのは頷けます。

 

中でも、一日でもっとも長い時間を過ごす「寝室」の換気がお勧めです。日中の空調は温湿度の調整がほとんどですが、就寝中は逆に温湿度の調整があまり必要なくなる時間帯です。ぜひ温湿度以外の空気質に集中してみましょう。

 

そこで注目したいのがノルウェーの寝室。ノルウェーは厳寒の地域ですから、北海道のように室内はどこも24時間暖房で温められています。しかし一か所だけ、寝室は暖房が循環していません。換気するからです。ノルウェーの空気質ガイドラインは世界でもっとも進んでいるものとして注目されています(上表右端)。

 

 

ノルウェーでは寒い真冬でさえ外気を取り込みながら寝ている人もいるそうです。換気システムによって窓を開けずに外気を取り込むことができる上に、フィルター機能を持つシステムも増え、もっとも多くの時間を過ごす寝室でもっとも新鮮な空気を楽しめるようになっています。

 

日本の一般的な家屋でノルウェーのような寝室換気を実現するにはどうすればよいのでしょうか。選択肢はそれほど多くはありませんが、主に3つ。窓用換気扇、換気機能付きエアコン、そして補助錠が利用できそうです。

 

窓用換気扇はスタイリッシュな製品が見当たらず残念ですが、もっとも現実的です。

換気機能付きエアコンは排気機能だけのものが多く、換気扇との併用になりそうです。

補助錠は頑丈なものを選べば防犯上の心配もなく、換気扇と併用すれば気持ちのよい空気を取り込むことができます。

 

 

【光】 – グレアフリー

 

光の要素は、波長、色温度、照度、散乱の4つですが、特に散乱不足が不快要素となりやすく、目に直接光が集中してまぶしかったり、手元の雑誌に照明が反射して読みにくくなったりします。

 

この現象をグレアと呼びます。シェードや間接照明が対策になりますが、照度がやや落ち電気代が増えるために対策がおろそかになりがちでした。

 

しかし電気代が安くなるLEDが登場した今こそ、グレア対策の絶好のチャンスです。LED照明は光束が狭く光が集中して、これまでよりもさらにグレアがおきやすくなっています。対策は必須だからこそ、念入りに光を散乱させましょう。

 

森林浴で不快なグレアを感じにくいのは、上方の木々の葉だけでなく、幹や土壌のマットな質感で十分に散乱され、目に優しい空間になっているためです。自然を構成するものはすべてマットであり、中間色であり、目を刺激するものがありません。だからこそ、鮮やかな花の色も冴え、虫や鳥を惹きつけます。

 

 

照明やインテリアを選ぶ際には、光がよく散乱する照明を選び、内装にはマットな質感を選びましょう。グレアフリー空間になり、読書や花をより楽しむことができます。

 

 

【音】 – 1/fゆらぎ

 

森林での鳥のさえずりや川のせせらぎはなぜ心地よく聞こえるのでしょうか。その理由を「音のゆらぎ」に求める意見があり、私も同感です。特に「1/fゆらぎ」と呼ばれる独特なゆらぎは、視覚における黄金比のように、自然のシステムを反映したゆらぎであるとして注目されています。具体例として川のせせらぎの他、人の心拍、ろうそくの炎の揺れ、電車の揺れ、蛍の明滅などが知られています。

 

風鈴、金魚、モビール、ミニ噴水などなど。好みの「ゆらぐもの」をぜひ一つ見つけてみてください。

 

 

【香り】 – フィトンチッド

 

森林の香りも「フィトンチッド」として昔から研究が盛んです。抗菌作用も注目されていますが、やはり1/fゆらぎのような心理的なやすらぎが主な作用になると思います。

 

プラセンタC6クリームにはやさしいフローラルな「ラベンダー」と、寝室用としておなじみのやすらぎの香り「カモミール」を選んでいます。

 

香りについては詳しい方が多いと思います。「ゆらぐもの」と合わせて探してみるのも楽しそうです。

 

 

【雰囲気】 – 余白の美

 

日本庭園、書道、茶道など日本の伝統文化で尊重されている余白の美ですが、多忙な毎日ではつい忘れがちです。余白の美と表現するとやや敷居が高いので、とにかく余白をつくればよいのだと考えれば今すぐ実行できそうです。

 

枯山水

 

天然の森林を眺めても、多様な動植物が自身のエリアを確保しつつ、同時にお互いの境界に「余白」を作っています。過剰な接触を避けるための余白が安心に直結する。部屋の余白も、心の余裕に直結するはずです。

 

考えてみると部屋に置いている物の種類は多くありません。服、本、文具、雑貨、そして化粧品。それぞれにとりあえず投げ込む箱を用意することも手段の一つですし、もっと極端な区分として「平たい物は棚へ」と「平たくない物は箱へ」の二種類だけにする方法もあります。かつて「超整理法」というベストセラーがありましたが、そこで紹介された区分は「時系列」一つに絞ることでした。一切種類分けしないという究極の区分法でした。結局は自分に合った区分でよいわけですが、区分はできるだけシンプルにすること。それが「余白」を生むもっともシンプルな方法だと言えそうです。

 

以上、室内空間に関する5つの問題と対策について眺めてきましたが、これらの「知識」のもう一つの見逃せない役割として、やすらぎの効果をより高める「自己暗示」の道具にもなります。なぜやすらぐのかを知ると、もっとやすらぐから、もっと知りたくなる。だから空間づくりの楽しみは尽きないのでしょう。

 

尾池(工学博士)
 

 

 

参考文献:

1.東賢⼀ 他「諸外国の室内空気質規制に関する調査研究」(⽇本建築学会環境系論⽂集, 597, P89〜P96, 2005)

2.WHO Guidelines For Indoor Air Quality : Selected Pollutants, World Health Organization, 2010

3.Julie Chao, Elevated Indoor Carbon Dioxide Impairs Decision-Making Performance
Feature Story, (510) 486-6491, 2012

4.成定康平「新時代に適合する照明環境の要件に関する調査研究委員会第二分科会報告―視環境整備におけるグレア制御基準の調査研究―」(照明学会, 70, 12, 1986)

 

 

 

 

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“C6理論6-1.肌によい部屋” への2件のフィードバック

  1. m-s-c-k より:

    部屋の空間作り、とても参考になりました。
    私はふだんから部屋にはこだわりがあります。居心地がいいと本当に気持ちがいいですよね♪
    心身ともに芯からくつろぐことができます。
    でも、あまり良すぎても部屋から出たくなくなるかもしれませんね 笑
    もしかして、そうならない事も含めて次の「肌によい都市」へ話が続くのでしょうか?

    • tetsuro oike より:

      m-s-c-k様 コメントありがとうございます♪ 女性の方々は特にお部屋作りはしっかりされてるかと思いますので、私もトピック選びに悩みました笑。結局かなりかたいお話になってしまいましたが、ご参考になったとのことで少し安心いたしました。ありがとうございます。「肌によい都市」が、出たくなる都市づくりかもとの予想もすごく楽しい視点ですね。はっとさせられました。ぜひその点も忘れないようにして、肌によい都市を考えてみたいと思います。ぜひ楽しみにお待ちください。いつもお読みいただきありがとうございます(礼)。oike

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