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【技術資料】FILTOM NOTE Vol.3 「肌トラブルケアの実例:アトピー性皮膚炎」

(注:本稿はアトピー性皮膚炎の治療法を示すものではありません。)

 

アトピー性皮膚炎は気を付けなければならない点が多く、付き合うのがとても難しい症状の一つです。

本レポートではアトピー性皮膚炎の経験者の観点から、付き合い方の一例を示しました。(治療法を示すものではありません)

気を付けなければならない点は4つあります。

症を避け、やさしく洗浄し、皮脂を生産し、常在菌を育成することです。

 

1.炎症の回復は適量のステロイド軟膏を頼り、回復後は使用量を減らす。

2.肌と常在菌にダメージを与える強い洗剤と抗菌剤を避ける。(純石鹸の使用)

3.ビタミンと脂質をしっかり摂り、入浴と睡眠をしっかり取る。(皮脂の生産)

4.栄養成分で常在菌をやさしく育成する。(プラセンタ)

 

少し生々しいレポートですが、アトピーとの付き合い方について最新の文献と共に考えます。

 

【要約】

炎症が激しい期間は、純石鹸洗顔フォームで汚れをよく落とし、ごく微量のステロイド軟膏を塗り、さらにワセリンを上から塗布して肌を保護し、炎症の収まるのを待つ。炎症が収まった段階で、ステロイドを徐々にワセリンに置き換え、さらにC6クリームを塗布し、栄養を補給することで、肌表面の常在菌を育て、肌環境の健全化を促すことができた。また合わせて、健康な食生活(場合によりビタミン剤の服用)、時間をかけた入浴、十分な睡眠を摂ることも、皮脂生産の上で有効であった。常在菌は皮脂を分解し、健全な低分子保湿剤を生産してくれる。

 

【レポート】

被験者:尾池哲郎(10代~20代にかけて激しいアトピー性皮膚炎を経験。現在は生活を改善し落ち着いているが、生活の乱れによって時折発症する。)

2016.04.03 不規則で不摂生な生活を一定期間続け、肌の荒れた状態を作る。肌(首)の一部を強く搔き、傷をつける。

1

2016.04.13(10日目)

炎症が広がり、アトピー性皮膚炎を起こす。

この状態に至ると自然治癒が困難となる。激しい痒みが続き、触れると炎症がよりひどくなる。

2

2016.04.19(16日目)

C6クリームMを塗布したが、炎症が収まることは無く、むしろかゆみが強くなる。(悪性菌の繁殖を促した?)

アトピー性皮膚炎の主な原因は悪性菌の繁殖による炎症。皮膚を清潔に保ち、常在菌の繁殖を助ける環境を作る必要がある。

3

2016.04.27(24日目)

純石鹸洗顔フォームで汚れをよく落とし、ごく微量のステロイド軟膏を塗り、さらにワセリンを上から塗布して肌を保護し、炎症の収まるのを待つ。徐々に炎症が収まる。

4

2016.04.30(27日目)

炎症が収まった段階で、C6クリームMを塗布し、肌表面の健全化を促すことで回復した。

普段は泡切れの良い純石鹸洗顔フォームで汚れを落とし、常在菌に悪影響のある界面活性剤(洗剤成分)を肌に残さないようにした。

また合わせて、健康な食生活(場合によりビタミン剤の服用)、時間をかけた入浴、十分な睡眠が有効であった。

5

 

 

【考察】

アトピー性皮膚炎とは「炎症の悪循環」。

炎症の悪循環を断ち切るには、まずは肌を傷つけないことが重要である。

慶應義塾大学と米国 National Institutes of Health の研究グループは、アトピー性皮膚炎が黄色ブドウ球菌などの異常細菌巣によって引き起こされることを、マウスを用いて解明した。

これは、アトピー性皮膚炎によって増殖した雑菌が、炎症部位でさらなるかゆみを生んでいる悪循環を想像させる。

※参考文献:「“Dysbiosis and Staphyloccus aureus Colonization  Drives Inflammation in Atopic Dermatitis” (皮膚細菌巣バランスの破綻および黄色ブドウ球菌の定着がアトピー性皮膚 炎の炎症の原因となる)Kobayashi et al., 2015, Immunity 42, 756–766

 

今回のレポートで、炎症が収まる前にC6クリームを塗布してもかゆみが収まらなかったことも、この雑菌の繁殖が原因であると考えられる。

 

また、理化学研究所はアトピー性皮膚炎モデルの原因遺伝子を解明し、ワセリンに一定のアトピー性皮膚炎予防効果があることを突き止めた。

これに従って今回、微量のステロイド軟膏とワセリンの組み合わせで炎症を抑えることを試みた。

※参考文献:「アトピー性皮膚炎モデルの原因遺伝子を解明-JAK阻害剤または保湿剤でアトピー性皮膚炎を予防-」吉田尚弘ら、2016年4月26日、理化学研究所プレスリリース

 

 

炎症が収まった後、常在菌の育成と保湿のため、C6クリーム・モイスチャーを利用した。C6クリーム・モイスチャーにはワセリンも配合されている。C6クリーム・モイスチャーで肌が必要な栄養成分を塗布するとともに、保湿を与え、肌の健全な回復を促し、回復することができた。

 

また、皮膚に十分な栄養を届けるには、やはりビタミンや脂質が豊富な新鮮な野菜、肉類の摂取が欠かせない。皮膚は栄養がもっとも後回しになる器官であり、肌荒れは栄養不足(特にビタミン不足)の分かりやすい信号である。脂質不足は乾燥肌につながる。そうした肌荒れの兆候を感じたときはビタミン剤の服用も有効な手段である。

 

そして入浴と睡眠も健康な肌の新陳代謝に欠かせないが、特に考慮したいのは、入浴中と睡眠中の皮脂の生産である。温浴時は皮脂の生産が活発になる。アトピーの経験者が十分な時間の入浴後に快適さを感じるのは血行が促進され皮脂が十分に生産されたからである。また睡眠は皮脂の生産と共にストレスの軽減にもつながる。アトピーには十分な入浴と睡眠の時間の確保が重要である。

 

常在菌が育ち、皮脂が十分に生産されれば、常在菌が皮脂を分解し、本来の健全な低分子保湿剤が生産される。それによってワセリンやC6クリームといった保湿剤の使用量も減らすことができ、皮膚を過剰な保湿剤で覆うことが無くなる。皮膚環境に十分な酸素も行き渡り、本来の健全な環境を取り戻すことができる。

 

以上のように、やさしい洗浄、適度なステロイド、皮脂の生産、常在菌の育成といったすべての条件に気を配ることで、アトピー性皮膚炎と上手に付き合うことができる。

 

なお、夏場の発汗や虫刺されによるかゆみがアトピー性皮膚炎の再発につながることも多い。その際にはステロイド無配合の抗ヒスタミン薬(ムヒS、池田模範堂など)の早めの塗布が有効である。

 

 

【使用したスキンケア品】

ワセリン(プロぺト、丸石製薬)、ステロイド軟膏(オイラックスPZリペア軟膏、第一三共ヘルスケア)、C6クリーム・モイスチャー(FILTOM)、抗ヒスタミン薬(ムヒS、池田模範堂)

 

Oike / FILTOM

 

 

【注意】 (元の場所に戻る

※FILTOMは医療機関ではありません。本レポートは治療法の解説ではありません。C6シリーズはスキンケア用化粧品であり、医薬品ではありません。本レポートはC6シリーズの効果効能の説明ではありません。

※プラセンタに含まれる成分(※)は肌の栄養源になりますが、薬効成分ではありません。

※プラセンタに含まれる成分:アミノ酸、タンパク質、脂質、多糖類、ビタミン類、ミネラル類など。

 

 

本稿の問い合わせ先:株式会社FILTOM 093-616-7972 info(@)filtom.com

 

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