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C6理論5-3.家族を頼る

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前回、私たちに届くはずの栄養を、途中でかすめ取っていた奇妙な人たち。
 
 
 
 
栄養を取り戻すため、彼らに会いに行くことになりました。
 
人生初、自分家族会議。
  
それにしても、なんだか、言葉が、ちょっと、変?
 
 
 
 
C6理論5-3.家族に頼る

 

登場人物

菌A、菌B、菌C :なぜか元気いっぱい、地上最強の生物。でも彼らは常在菌じゃない??
酸素、UV、水 :敵なのか?味方なのか?
コックさん :寡黙な栄養の生産者。
常在菌、ダニ :これまで意識することのなかった心強い家族たち。伝えたいことがあるらしいが。。

 

 

菌A「こっちこっち!おお~、やっと気づいてくれたよ~(笑)。はやくこっちに来てんっちゃ。そんなとこおらんで!」

 

「僕ですか?」

 

菌B「あんたしかおらんっちゃろ笑。」

 

「じゃ、じゃあ、ちょっと怖いけど、、おじゃまします。(なんだか酒臭い?)」

 

菌C「あんなとこおったら、栄養届かんの、あたりまえやろー?そっちから見ると、まるで僕らが栄養を奪い取ってるように見えるやんね~。」

 

「正直言って。はい。」

 

菌A「分らんでもないけど、誤解よ。だって君ら、すっかり忘れとるやろ?この大自然のシステムを。栄養から離れるなんて自殺行為よ。なんであんな遠くにおると?コックさんも笑っとるやろー。」

 

コックさん「笑」

 

 

菌B「コックさん、だれか分かる?植物さんね。すなおにコックさんのそばに来ればいいっちゃ。新鮮な栄養のそばに。君、ここ初めて?まあ、初めてやろうけど、なんちいうか、意識的に来たの、初めて?ここ、意識したことある?」

 

「いえ、意識というのは、あまり。。初めてです。」

 

菌C「僕らは意識しちょるよ~。一番大事な場所やけね。そんで君らのことだって常に意識しちょるよ。君らだけよ、周りのこと意識してないの。ほんと、笑っちゃうほど気にしちょらんやろ、僕らのこと笑。」

 

「ああ、たしかに、、そうかもしれませんね。」

 

菌A「ぼくらに意識なんてないと思っとるやろ~?逆よ。僕ら意識100%やけん。もう直感そのまま。だからぜったい、君らより意識強いよ。こう!と決めたら、こう!やもんね。だいたいきみら考えすぎっちゃ。」

 

菌B[生きるために働かすのが意識やとしたら、意識以外に何が必要かってね。素直になれば、意識の向く方向なんて、基本みんな一緒やけん。」

 

菌C「そうそう。みんな一緒。細かいことなんか気にせんけん。世界中、どこにいても、みーんな一緒!イッツ・ザ・スモールワールド!!」

 

「あ、あの。盛り上がってるとこ申し訳ないんですけど、さっきからちょっと気になってて、なんか、言葉が、、なまってるというか。。」

 

菌C「ああ、これ?北九州の方言っちゃ。昔はラムちゃんとか言われたけど。知ってる?ラムちゃん。」

 

 

「ああ、なるほど笑。でも、さっき世界中みんないっしょって。。北九州生まれの菌の仲間が世界中にいるってことですか。」

 

菌A「あー!もう!一体感が狭ーい!みんないっしょやん。言葉違っても。」

 

菌B「もう重症ばいね!いかんよきみら、ほんと。もう終わっとるね。」

 

「すみません。。」

 

菌C「いや、ごめん、いいすぎた。つまりさ、言葉とか、住んでる場所とか、考えたこともないし、必要ないんよ、そんな概念。仲間内に境界線引いて、なんかいいことある?それにさ、実際問題、戦う敵は、多いよ?栄養のそばから離れるって、そんな怖いことできんよ、ふつう。だって、水も、酸素も、UVも、ほんと容赦ないよ。」

 

「容赦ない?どういうことですか?」

 

菌A「君ら、栄養食べてる消費者って、僕ら菌だけと思ってない?知らんって怖いね。水も、酸素も、UVも、僕ら以上よ。多勢に無勢やから。僕らがどんなに頑張っても、もらえるのは、この人たちからのおこぼれだけ。だけん、栄養できた端からすぐに自分から食べに行かんと。早い者勝ちやけん。せめて、同時くらいでね、いかんと。それから言えばUVはわりかしやさしいよね。夜は来んからね。」

 

「あの、すみません。話は面白いんですけど。ありがとうございます。とても勉強になりました。でも、実はですね、さっきから、ここにもしかしたら、僕の家族というか。常在菌とかいるかなーと思ってるんですけど、もしかしてあなた方が、その?」

 

菌B「あちゃー、またまちがっとるよ、この人も。みんな誤解しとるんよね~。僕らはね、菌。いい?細菌じゃないの。菌。君の家族ってのは常在菌やろ。常在菌は細菌よ。菌と細菌って、文字は似とるけど、ぜんっぜんちがうけね。ちょっと菌C、見せてあげて!」

菌C「ここ見て。ほら、この丸いの。これミトコンドリア。君も持っとるミトコンドリア。ミトコンドリアを持っとるのが、菌。正確に言うと「真核生物」。君らがよく言ってるバクテリア(細菌)じゃないよ。バクテリア(細菌)は原核生物。菌と細菌ってのは日本語似てるけど、まったく別々の生物よ。植物と動物以上にちがう。」

 

 

菌A「ちなみに僕ら、酵母よ。イースト。たしか僕らを見つけた研究者が言ってたよ。食品のそばにはいつも酵母がいるってね。でも逆にさ、なんで食べ物のそばから離れるの?って、その研究者に言ってあげたよ。伝わったかどうかはわからんけど。」

 

「はー、なるほど」

 

菌A「で、ほら、もう見えるようになったやろ。君のそばに、常在菌」

 

「あ」

菌B「彼は、細菌。原核細胞。ミトコンドリア持っとらんやろ。」

 

菌C「君ら人間も、もうそろそろいろんなことに気が付かんと、あぶないよ。種が。種ってわかる?たねやないよ。しゅ、よ。しゅ。」

 

菌A「僕らはまあ、大概のことは大丈夫やね。炭酸ガス増えても大丈夫。水無くなっても、温暖化も。大丈夫。対処方法もっとるけんね。でもあんたがた。。。いや、想像するだけでも怖くなってくるよ。ひぃぃぃ」

 

「ちょっと、おどかさないでくださいよ、、」

 

菌B「ごめん。とりあえず頼もしい常在菌にバトンタッチ!君に何が必要か、よく知っとるからね。しっかり聞いてあげて。じゃ、よろしく。」

 

【必要なものと、必要ないもの】

 

「勢いがすごいですね、あの方々。」

 

常在菌「生命力はんぱないですよ。数でもパワーでも地上最強じゃないですかね。しかも、やさしくて、賢くて。愛があるんですよ。なんていうか、あったかいんです。」

 

「うん、わかる気がする。くどいけど笑。(常在菌があの人たちじゃなくてよかった。。)君らのことしっかり聞いてあげてって言ってたね。」

常在菌「そうそう。聞いてほしかったんです。なんだかいろいろな成分が増えすぎてますよね。ときどきびっくりするんです。肌に必要なものと必要でないものの区別がついていないような気がして、、すみません。。」

 

「いやいや。まず、一番大事なものというと?」

 

常在菌「まずはミネラルです。そして新鮮な水とビタミンです。基本的にまずはそれだけでいいんです。まずその三つ。あとは土壌(角質層)を耕すための油脂、たんぱく質、多糖類でしょうか。それらは肌が元気になれば肌の内側から補給されるので、適度でいいです。」

 

「ミネラル、ビタミンを中心とした新鮮な栄養ということですね。」

 

常在菌「ええ。それ以外は、とにかく、いらない、と言ってもいいですね。肌が健康な限りは。これら以外の不必要な成分(※)がくると、まず僕らが住めなくなる。そして肌が荒れて、さらに住めなくなる。その悪循環。ヒアルロン酸やコラーゲンも、多すぎると無用に悪玉菌の栄養源になります。」

(※肌に不要な成分:界面活性剤、防腐剤、天然防腐剤、抗生物質、過剰な香料など)

 

「多すぎても、だめ?」

 

常在菌「はい。バランスですから。しかもそのバランスは体調によっても変わります。食事と同じです。だから、それぞれの成分を個別に準備してほしいんです。化粧水、美容液、クリーム、と別々に。あと洗浄もです。皮膚の上は、死んだ角質層の土壌からできてますが、その上で僕ら暮らしてます。」

 


(常在菌目線だと、皮膚表面はこんな感じ(At a rocky path, Iceland, photo by Yu Koyanagi.))

 

常在菌「僕らも皮膚の上でコミュニティ(※)を作ってますが、栄養のバランスや土壌の状態が崩れると、黄色ブドウ球菌や大腸菌という悪玉菌が増える。でも、その悪玉菌を取り除こうとして強力に根こそぎ洗浄すると、僕らも減ってしまって、さらに悪玉菌の付け入る隙になる。だから、洗浄も適度にしてほしいです。強すぎる界面活性剤や、化学繊維は避けてほしい。」

(※菌のコミュニティ:細菌叢、ニッチュとも)

 

「適度な洗浄というと、純石鹸とか。あと綿のタオルとか?」

 

常在菌「はい。そうです。そして、温浴やアルカリ温泉もいいですね。特にアルカリ温泉は、適度にたんぱく汚れを落として、除菌も適度なんです。純石鹸もアルカリだからいいんです。僕らにとって最高に気持ちがいい。」

 

「なるほど。君らが気持ちがいいのが、僕らに伝わってくるといいね。」

 

常在菌「肌の気持ちよさが僕らの気持ちよさと思ってもらっていいですよ。その気持ちよさに応じて、栄養価も洗浄方法も調整してほしいです。食事とほんとうに一緒でいいと思います。体調によって変える。特に翌日、気持ちよさが残るような。肌にも腹八分目がいいんです。洗顔、化粧水、美容液、クリームの量を、翌日の肌の感じを見ながら、調節してもらえると、最高です。塗布不足より、塗り過ぎの方に気を付けてほしいです。僕らにとって怖いのは、その調節が効かないような手抜きをされることですね笑。」

 

「うん。すごくよくわかる。ほんとに毎日の食事と同じだね。」 

 

常在菌「皮膚も胃腸も、同じ外皮ですからね。そこのメンテナンスの考え方も同じです。最初の話に戻るんですが、だからこそ新しい成分には気を付けてほしいです。健康である限り、少々体調が崩れても、普段の食生活で回復できるから、普段の成分を変える必要はないです。過剰な糖分、防腐剤、ストレスをさけて、十分な睡眠をとってくれれば、新鮮な栄養でたいていは回復できます。むしろそうやってゆっくり回復させてほしいんです。トラブルが浅いうちに。」

 

「うん。なんだかイメージできたような気がする。肌の気持ちよさ。それが君らとの対話になるのか。僕らと君らの連携プレーってことやね。そうそう、いまさ、ちょうどそんなイメージのリップクリームもできたんだよね。」

 

常在菌「え、そうなんですか?すごい!もしかして、プロピオン酸とか、オリゴ糖とか?」

 

「うん、そう。君ら常在菌目線のリップクリーム。油脂はホホバ油とシアバター。あと寒天も少々ね。栄養もそうだけど、リップスティックって、君らとの対話にもちょうどいいツールになるような気もしたし。塗りながら会話できそう笑。」

 

常在菌「ありがとう。僕らも力が湧いてきたような気がします。」

 

 


(微生物育成リップ(At a rocky path, Iceland, photo by Yu Koyanagi.))

 

 

「よし。じゃ、戻ってさっそくみんなに伝えよう。ありがとう。」

 

常在菌「ええ、楽しみです、、」

 

菌A「あー!ちょちょちょ、ちょっと待って!」

 

「え?、、(い、いきなり、また、なに?苦笑)」

 

菌B「せっかく来たんだからさ、そんな急いで帰らんでもいいやろ。実は、ちょっと僕らも伝えておきたいことがあってね。君らさ、以前はねえ、よく来てくれてたんだよー。土の上に寝っ転がってくれたりしてさ。耳を土につけて、音が聞こえる、とか、言ってくれたねえ。その音、僕らの音だったんだよね。顕微鏡がなかった時代の方が、僕ら、近かったような気がするよ。。(しんみり)」

 

「はあ。まあ。たしかに、そんな気がします。昔の方々は。(もしかして昔話?これだから酔っぱらいは、、はやく帰りたい。。)」

 

菌C「あのさ、さっき水の話、したけどさ、ちょっと顔寄せてくれない?すごい話聞かせてあげるから。ちょっとびっくり玉手箱よ。なんとかしたいでしょ?水不足。ずっと伝えたかったんだけど、君らぜんぜん周りが見えてないから、僕らも手を貸すチャンスがなかなかなくって、、近いうち、ほんとに水、足りなくなっちゃうよ~。」

「・・開けてびっくり玉手箱?・・なんですか、それ?」

 

(つづく)

 

尾池哲郎(工学博士)

次へ→「特別編:共生社会の未来」

【目次へ戻る】

 

 
参考文献:
1.光岡知足「常在菌の働き、役割」(日サ会誌, 2002;22:3-12)
2.光岡知足「プレバイオティクスと腸内フローラ」(腸内細菌学雑誌, 2002;16:1-10)
3.永田 和宏「生命の内と外」 (新潮選書, ISBN-13: 978-4106037948)
4.福見秀雄「微生物学読本 からだの科学増刊13」(日本評論社, ISBN-13: 978-4535901131)
 
写真:
コヤナギユウ氏 http://koyanagiyu.com/
デザイナー、イラストレーター、エディター。yours-store代表、東京ナイロンガールズ編集長。77年新潟生まれ。生クリームとマヨネーズが苦手で英語が不自由。ハイボールと野菜と肉が好きな、神社検定3級、世界成都パンダ大使セミファイナリスト、カナダ観光局オーロラ観光大使。
書籍 https://ysb.thebase.in/
「i live you! -KoyanagiYu.com-(一冊まるごと“コヤナギユウ”な誰得ブック!)」
「給食のオバサンだった私が下北沢で自分の店を持ちつつデザイナーで社長をやれている理由」
twitter. @KoyanagiYu
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“C6理論5-3.家族を頼る” への3件のフィードバック

  1. misa より:

    こんにちは! 第2回のコラム待ってました〜‼︎

    人生初の自分家族会議があると知って、わたしもこっそり覗かせてもらいました。笑
    でも、冒頭から菌たちのしゃべり声がとても大きくて、しっかり聞こえてきたので思わず笑っちゃいました〜(≧∀≦)
    その菌たちが言っていた「栄養から離れちゃいけないよ!」って言葉にはハッとさせられました。
    思いあたる節がありありなので…(^^;;
    でも、すごく大切なことですよね‼︎
    そのあと登場した常在菌の話もほんとに勉強になりました。 意識するってとっても大事‼︎ お互いが常に気持ちいい関係でいるためにも…。
    とても満足したので、わたしもしれ〜っと帰ろうとしたのですが…笑
    玉手箱ってなんですか⁈ もぉほんと、菌たちの声が大きくて…すっごく気になって帰れません‼︎笑
    最終回も楽しみにしています♫

    • tetsuro oike より:

      misaさん、お付き合いいただき、ありがとうございます!!私はとても作家とは言えませんが、キャラクターがかってにしゃべりだす感覚が分かるような気がします。酵母も常在菌(プロピオン酸菌)も、ほんとうに彼らの声が聞こえてくるかのようでした。妄想と言えばそれまでですが、ほんとうにそうなのか?と思いたくなるくらいの真に迫る彼らのメッセージ。一緒に受け止めていただき、ありがとうございます。次回も、楽しみですね~♪(他人事?笑)酵母たちはどんなネタを準備してるんでしょうか。また一緒にたのしみましょう。oike

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